Oculus Touchの特徴について

先日の記事にてコントローラーの初期不良内容と返品についてご紹介しました。
初期不良自体は大変残念ではありましたがモノとして不満であるかというとそうではなく、満足度は高いものです。
今回はOculus Quest用コントローラーであるOculus Touchについて少しご紹介します。

・Oculus Touchのバリエーション

2019年8月現在は以下の二つのバリエーションが存在します。
Rift用
Quest用
写真から見て取れるように形状が大きく異なります。
ですが、内部的な構造はほぼ同じようでありRift,Quest双方で表現できる手の形はほぼ変わりません。

センサーの方式などが異なるため"Rift"と"Quest"間でのコントローラーの共用などは出来ません。
一方、"Rift S"と"Quest"は共用が可能です
この2機種は2019年5月の同じ日に発売が開始され、"Rift"については販売を終了しました。
Oculusとしても同名の周辺機器が混在することや、画面解像度や性能を向上させた兄弟機種での仕切り直しを狙ってのことでしょう。

・リングの役割


特徴的なドーナッツ状のリング部分は赤外線LEDを内蔵しており、人間の目には見えないものの使用中は常に発光しています。
これをカメラで認識することでVR内における”手の位置”を検出しているようです。

iphoneで撮影
中華系カメラで撮影

2枚目でポツポツと光っているのが赤外線LEDの発光です。

センサ方式の違いとして、Riftはカメラを外部に設置しての”外側にあるカメラから内側を”というアウトサイドイン方式、Quest及びRift Sは"内蔵カメラから外側を"というインサイドアウト方式であることが挙げられます。
現在OculusVRはコントローラー位置を赤外線LEDの発光をカメラで捉えることで認識していますが、外部カメラを利用する場合とHMDに内蔵されたカメラを利用する場合でカメラの向きが異なります。

つまり外部カメラはプレイヤーを客観的に捉えますが、内蔵カメラは上から見下ろす形になります。
これが特徴的なリングの形状を決めることになったようです。

Rift:外から見えやすいように外側にリングを配置
Quest,Rift S:上ないし下から見えやすいように内側にリングを配置

また、面白い作用として形状変更後のリングはBeatSaberなどで激しく手を動かした際に親指部分のガードになります。
逆に変更前のリングは両手のこぶしが直接ぶつからない形になっていました。
(最初はぶつけると驚きました)

・カメラの死角

コントローラーの位置については上記の通りカメラで認識しています。
赤外線は電磁波であるために電磁放射の塊である太陽や昔からある赤外線リモコンなどは誤動作の原因となりえます。
また、単純に認識するカメラの死角に入った場合も認識力が落ちます。
これがカメラを内蔵するインサイドアウト方式の大きな短所といわれています。
公式サイトよりQuest
Questの場合は四隅の広角カメラでコントローラーを認識しているようですが、現在のところ真後ろに向けたカメラはありません。
そうでなくても、手があればそこまで伸びる腕があり服があるため、それらに認識が遮られる場合もあります。
当然開発サイドも織り込み済みなようで、コントローラーに内蔵されている各種センサーで位置を補完(推測)しているようで、いきなり破綻することは稀です。
(ないとは言いません)
旧コントローラーでは外部カメラを増設することで背後の認識も可能になっていたため、一概に勝っているとは言えないのです。

・ハンドトラッキングについて

各ボタンには指の接触を感知するためのタッチセンサーが搭載されており、これをもって手の形に反映させています。
また、人差し指と中指は深さの感知も行っているようです。
よって以下のようなハンドサインを行えます。

人差し指と中指を感知:サムズアップ
中指のみ”浅く”感知:軽く手を握る
中指のみ”深く”感知:ゲッツー

触れているか、深く押しているかという単純な感知ですが、VR内で動かすと非常に興味深い感覚が得られます。
各社ハンドトラッキング手法には脳漿を絞っているようで、今後も新しい方法が見つかることでしょう。

今回は以上です。
ハンドトラッキングについては例をお見せつつ、単独の記事としてご紹介したいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿